偶然の連鎖
人のことって本当にわからない。自分でさえ、心の奥に何が眠っているのかわからなくて、いつの間にかそれに踊らされている。何かのきっかけでそれが刺激されちゃうと、もうどうしようもなく突き動かされちゃったりする。
神とか、運命とか、そういうものは信じないけれど、自分ではコントロールできない類のものはある。恐ろしいほどの偶然っていうのもきっとこの世界にはある。
過労で倒れてから、人との交流も少なくなって、鬱憤も溜まって、流れがない時間が長かった。それから四年も経って今、溜まっていた何かが弾けて大きなうねりのようになっている気がする。
偶然が偶然を呼んで、思いも寄らないことに出会ったりする。
先月、ふと思い立ってある喫茶店に行ってみたら、とある友達に五年ぶりぐらいに偶然出会った。何日か経ってからその友達と会って飲んだんだけど、食事が合わなかったのかお腹を壊してしまった。近所の病院に行って帰るとき、コンビニに寄ったら数年ぶりに知り合いに会って、少し話をした。とても良い人なのでいい気分になって帰ることができた。
大したことじゃないんだけど、たまたま喫茶店に行かなければ友達に会うこともなかったし、飲みにも行かなかったし、お腹を壊して病院にも行かなければ、その近くのコンビニにいくこともなくて、知り合いに会うこともなかった。
こんな風に偶然が連鎖することが最近多い気がする。
スピリチュアリティっていうのじゃなくて、実は現実ってそういうものなのかもしれないって思ってきている。
偶然とか奇跡みたいなことが起きると、本当なのか?って思ってしまうけど、実はこの世界はドラマとかアニメとかよりも奇想天外にできているんじゃないかって、ここのところは考えている。
この連鎖が起きている時って、今までは不安で仕方なかったこととか、つらくて帰りたくなるような時でも、不思議と落ち着いていて目の前のことに集中できるんだよね。治っていくとこういうことになるんかなぁ。